FitTrip NOW
← この街の物語をすべて見る

羅州牧使内衙 琴鶴軒 · 📍

1825年(朝鮮純祖)。役人の住まいの名前に、朝鮮の士人の志操を刻み込む

羅州牧使内衙は、朝鮮時代に羅州牧に派遣された地方官、すなわち牧使が実際に暮らしていた住まいである。官吏が公務を執った公式の執務空間である東軒とは異なり、内衙は私的な生活空間だった。この建物には「琴鶴軒」という独自の名前が付けられており、これは「琴の音を聴きながら鶴のように気高く生きたいと願う、士人の志操が宿った家」という意味を込めている。

建物の正確な建立時期は、母屋の上棟文によって確認できる。純祖25年、すなわち1825年7月1日に礎石を据え、同月20日に上棟したという記録が残されている。前面に濡れ縁を設けたコの字型の構造で、正面3間規模、屋根は側面から見ると漢字の「八」の字型を成す入母屋造である。現在は本屋と門番小屋のみが残っている。役人の私的な住まいにまで「気高い士人の志操」という理想を刻み込んだこの命名は、実際の暮らしがその理想にどれほど適っていたかとは別に、朝鮮の官僚文化が自らに求めていた理想が何であったかを物語っている。